有料老人ホームの矛盾について

私は高級有料老人ホームと言われるところで働いていました。一般企業の経営する老人ホームで、いくつかのランクがある中でも最高級のところでした。
ランクごとにホームのシリーズ名があり、入居金の額やサービス内容が異なります。最高級だと24時間ナースがいるけれど、一つ下のランクのホームだと夜間は介護スタッフだけだったり、週3回お風呂に入れるか週2回か、食事を選べるか、一律か、などのサービスの違いがありました。
一番いいランクということで金額はすごく高く、入居金は3000万以上しますし、更に月々30万以上も頂いていました。
スタッフからしてみれば、給与も安いしスタッフも全く足りていないのに、そのお金は一体どこに消えているのだと思わずにはいられませんでした。
それ程の金額を払って頂いているのにふさわしいだけのサービスをできる状況では全く無かったからです。とにかく人手が足りず、最低限の介護だけでも必死に行っている状況でした。
後に聞いたところによると、月々の30万円は施設管理費で全て消えるそうです。
その月々の30万では利益は出ないということです。ということは、有料老人ホームの利益は、ご入居頂く時の入居金で出るわけです。
そう考えると、会社としてはどんどんご入居者が入れ替わり、入居が相次ぐことを望むことになるのではないでしょうか。
つまり、健康で長生きして頂くと、利益が出ず、どんどん短い期間で亡くなって部屋があいて次の人が入ることで利益が出るということです。
そうはっきりと言われたことはもちろんありませんし、現場のスタッフはご入居者様には長生きして頂きたく、心をこめてケアしていました。
でも、この有料老人ホームの仕組み上、どう考えても会社の本音はそうなってしまうのではないかと思います。
そこが良い介護を提供することとの絶対的な矛盾となりますから、やはり介護や福祉という分野は利益を追求する一般企業ではなく、公的な機関が担うべきなのではないかと思います。

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